寝ても覚めてもすぽーっ!(子どもの脳を守るために)

子どもの脳を守るために


足元がフワフワして意識もぼんやり。それでもレフェリーには「大丈夫」と答えてしまう。人によって症状はさまざまでしょうが、学生時代にラグビーの試合で相手選手と頭同士でぶつかり、脳振盪(のうしんとう)をおこした私の経験です。
 
この時は前半終了直前だったのでハーフタイムで体を休め、最後までプレーをしました。しかし、試合中頭の中でモヤモヤが続いていたのを覚えています。
 
脳をどう守るか。スポーツでも最重要テーマの一つです。子どもならなおさら。日本サッカー協会は5月、子どもの脳に悪影響を及ぼさないようヘディングの習得についてガイドラインを発表しました。
 
小学校低学年では風船や新聞を丸めたものを使ったり、中学年でも球を手で捕まえて空中での感覚を養ったり。極力頭への衝撃を残さないことが目的です。
 
こうした取り組みは英国や米国などで先行してきました。大学の研究で「サッカーの元プロ選手は一般に比べ認知症などの神経変性疾患で死亡する可能性が約3・5倍」といったデータが公表されたためです。
 
因果関係などさらに研究は必要ですが、対処は不可欠。ラグビーも脳振盪になれば再び試合への参加を認めるまでの日数などが年代別に決まっています。
 
本来はヘディングやラグビーの頭から飛び込むプレーも不可欠の技術です。科学的な分析と研究で脳への衝撃を防ぎ、致命傷を避ける技術やとっさの判断力を養う練習方法を創出していく必要があります。「正しく恐れること」。それが何より大事だと痛感します。

朝日新聞論説委員 西山良太郎



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