未来のためにできること(ジビエの おいしい話)


ジビエのおいしい話

 
野生のイノシシやシカなどの肉を使ったジビエ料理が、家庭の食卓にも上るようになってきました。
 
国も消費拡大を後押ししています。2017年4月に設置した「ジビエ利用拡大に関する関係省庁連絡会議」は、内閣官房、農林水産省、環境省、厚生労働省に民間有識者が参加しています。ここでは、流通や加工体制の整備、学校給食やペットフードでの利用などが検討されています。
 
背景には、農作物だけで年間200億円近くにのぼる鳥獣被害を軽減したいという思いがあります。全国にイノシシは約100万頭、ニホンジカ(エゾシカを除く)は約300万頭が生息していると見られ、捕獲に力を入れていても、大幅に増えているそうです。
 
ジビエの消費拡大には、効果的な駆除により、農作物の被害額が減り、農村の所得も向上する一石二鳥が期待できます。
 
ただ、課題もあります。農産物の被害を減らすには収穫前の夏の捕獲が効果的ですが、商品価値が高くなるのは脂肪がのった秋以降。でも、秋に捕るのでは農作物被害を減らす効果は小さいというジレンマです。
 
今、人間が住んでいるのは、元々は野生鳥獣のすみかだったのかもしれません。人口減少の時代には、ある程度、領土をお返しするという考え方もあるのではないでしょうか。


くくりわなにかかったニホンジカのオス


朝日新聞編集委員 石井 徹



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